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彼女の人生は間違いじゃない

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「さよなら歌舞伎町」「ヴァイブレータ」の廣木隆一監督が、出身地の福島に暮らす人びとを描いた処女小説を自身のメガホンにより映画化。仮設住宅で父と2人で暮らすみゆきは市役所に勤務しながら、週末は高速バスで渋谷に向かい、デリヘルのアルバイトをしている。父には東京の英会話教室に通っていると嘘をついている彼女は、月曜になるとまたいつもの市役所勤めの日常へと戻っていく。福島と渋谷、ふたつの都市を行き来する日々の繰り返しから何かを求め続けるみゆき、彼女を取り巻く未来の見えない日々を送る者たちが、もがきながらも光を探し続ける姿が描かれる。主人公みゆき役に「グレイトフルデッド」「日本で一番悪い奴ら」の瀧内公美。父親役の光石研のほか、高良健吾、柄本時生、篠原篤らが脇を固める


日本全国に大きな衝撃と悲しみを与えた東日本大震災。それから5年の月日が流れても、今も仮設住宅で暮らしている人は福島県内でも7万7千人以上います。しかし、廣木監督は「今を生きている僕らの映画にしたかった」と述べており、福島で撮影して感じた事をすべて描き切るつもりで制作に挑んだそうです。

また、みゆき役の瀧内公美は「これは福島だけの問題ではない」と監督からアドバイスを受けたとコメントしています。確かに、2016年4月には熊本地震が起こり、その後も日本各地で地震が発生しています。また、地震のような災害だけでなく不慮の事故などの喪失は、いつどんな時に起こるかは誰もわかりません。

「どうしても描きたかった」と監督が望んだ本作は、決して観客にも他人事で済ませられない内容だと思います。
みゆきが福島ではどんよりしているのに東京へ行くと表情が変るとか細かい演技が素晴らしく瀧内公美さんは凄い女優さんだと感じます。☆☆☆3


by tcskobe | 2017-07-18 13:38 | その他